まず契約書の「解約」と「返金」を開く

電話で金額を告げられたら、すぐ支払う約束をする前に、契約書や重要事項説明書を手元へ置きます。探すのは、解約・解除、キャンセル、日程変更、返金、違約金といった見出しです。

次の五点を、一つずつ書き出してください。

  1. いつからキャンセル料が発生するか
  2. 定額か、契約額に対する割合か、実費の積み上げか
  3. 調査日までの日数で割合が変わるか
  4. 日程変更と契約全体の解約で扱いが違うか
  5. すでに支払った金額から何を差し引き、いつ返金するか

口頭説明と書面が違うと感じたら、該当条項を示してもらい、回答をメールなどで残します。担当者名、連絡日時、説明された金額も一緒に記録すると、後から相談しやすくなります。

契約書、内訳確認、電話相談の順にキャンセル手続きを整理する図
書面を開き、請求の内訳を求め、納得できなければ相談する順に進めます。

請求を「実施済み・手配済み・未実施」に分ける

「キャンセル料○万円」という合計だけでは、何への支払いか分かりません。何を実施し、何を手配したのか、三つに分けて質問します。

分ける項目 事業者へ確認すること 手元へ残すもの
実施済み 面談、計画作成、下見など、いつ何を行ったか 実施日、作業内容、単価
手配済み 調査員、車両、宿泊、機材など、何を予約したか 手配日、取消可否、実費
未実施 予定していた調査のうち、まだ行っていない範囲 時間、日数、人数、予定額

たとえば「調査員を確保した」という説明だけなら、何人を、いつから、どの時間帯に手配し、取り消しでどの費用が生じたのかを聞きます。人員を手配した事実と、契約額の全額を請求できるかは同じ問いではありません。

調査が始まっている場合は、実施済みの時間・人数・経費と、これから実施する予定だった部分を分けます。国民生活センターも、調査中の解約では未調査分の返金について契約条項を確認し、事業者へ算定根拠を求めるよう案内しています。

そのまま使える内訳確認
  1. 解約条項のどの部分に基づく請求ですか
  2. 実施済みの業務と、その日時・単価を教えてください
  3. 手配済みで取り消せない費用は何ですか
  4. 未実施の調査は、請求額へどう反映されていますか
  5. 支払済み金額がある場合、返金額と返金時期はいつですか
  6. この回答をメールまたは書面でもらえますか

調査開始前でも、ゼロとは限らない

調査をまだしていないから必ずゼロ、とは言い切れません。面談後に調査計画を作り、人員や車両を手配している場合があります。一方で、「開始前だから契約額の○%」という説明だけでは、何に対する請求なのか、計算の中身を確認できません。

国民生活センターは、調査開始前の解約について、まず契約書の解約規定を確かめ、解約料の内訳を確認するよう案内しています。高いと感じたときも、その場で法的に無効だと断定せず、条項と内訳をそろえて次の相談へ進みます。

調査日の変更で済む事情なら、解約と日程変更のどちらが自分の希望かも明確にします。「今の日程を取り消す」のか、「契約そのものを終える」のかで、事業者の扱いが違うことがあるためです。

高すぎると感じたら、払う前に188へ相談する

国民生活センターは、事業者が請求する解約料について、平均的な損害額を超える部分が無効となる可能性に触れています。ただし、どの契約に当てはまり、平均的な損害がいくらかは、契約経緯や証拠によって複雑になり得ます。

次のようなときは、自分だけで結論を出さず、消費者ホットライン「188」へ相談してください。

  • 解約条項を示さず、高額な支払いを急かされた
  • 内訳や計算方法を書面で説明してもらえない
  • 未実施分を含むように見えるが、返金は一切ないと言われた
  • 強い勧誘や、事前説明と違う点がある
  • 支払期限が迫り、相手とのやり取りが不安になった

相談するときは、契約書、重要事項説明書、見積書、請求書、広告画面、メールやメッセージ、通話日時のメモをそろえます。「高いと思う」だけでなく、契約条項・実施状況・請求内訳のどこが分からないかを伝えると、事情を説明しやすくなります。

今回の解約を整理してから、次回の条件を比べる

今の契約をやめたいときに、別の探偵社へ急いで乗り換える必要はありません。まず解約の連絡と請求の確認を終えます。今後もう調査をしないなら、そこで手順は終わりです。

解約後にも別の日程で調査が必要なら、次の見積もりではキャンセル条件を最後に付け足さず、最初から比較項目へ入れます。調査内容、人数、時間、経費、延長、報告書、成功条件、解約を同じ条件で聞くと、料金表示の違う会社も比べやすくなります。

次の会社探しは、今の解約を整理してからで大丈夫です

解約後にも別の調査が必要な場合は、下のボタンを押して、次の見積もりで比べる項目を確認してください。別の依頼が不要なら、別の見積もりを取る必要はありません。

キャンセル条件を含む見積もり比較表を確認する

金額より先に、計算の中身を見る

探偵のキャンセル料は、一律相場から妥当性を判断するものではありません。契約書を開き、実施済み・手配済み・未実施に分け、内訳と計算方法を文書で確認します。

説明を受けても判断できない、高額だと感じる、勧誘方法にも疑問がある場合は、請求に応じるかを急いで決めず188へ相談してください。払うか拒むかの二択ではなく、確認して、相談して、その後の必要な行動だけを選べます。